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鍼灸辞書 ( 漢方鍼医会 二木様より提供いただきました)
二木様よりコメントをいただきました。
鍼灸辞書の作成に当たって
今までとても便利にイブキテンを利用させて頂いておりました。開発をして頂いた岐阜大学を始め、関係各位に厚くお礼申し上げます。
自ら視覚障害者である私が使用する中で困ることはやはり専門分野の点訳作業であり、特に鍼灸には多くの視覚障害者が従事していることから専門辞書の必要性を感じ続けていました。どうしても自分が必要な単語だけは登録していたのですが、経穴の沢山出てくる文章の点訳が必要になった時に全ての経穴が記載してあるデータも入手することができたので、思い切って製作をしてみました。内容は以下のようになります。
- 362番目までには十二経絡と任脈・督脈の経穴が順番に登録されています。
- 476番目までには五行穴・五要穴・募穴・兪穴について、「穴」が付いていても正しく変換されるようにしてあります。つまり太淵穴とあれば「たいえんけつ」と変換されます。
- それ以降は経絡の名称を初めとする東洋医学関連用語を登録してありますが、個人利用の段階からのものを引き継いでいますので順不同です。そのために漢方鍼医会で頻繁に用いられる用語がどうしても中心とはなっていますが、漢方鍼医会内部のみで用いられる特殊用語というものはありませんので、経絡治療と呼ばれる分野の用語は多くなっていますが一般的な用語はほぼ含んでいると思われます。
- 品詞の区別はしていますので、「刺鍼する」などのサ変名詞などでも正しく変換されます。
- 一部に個人名が入っていますが、いずれも鍼灸で功績のあった人物なので削除せずにそのままとしておきました。
次に外字をどのように扱ったかについて説明します。
例えば「げきもん」「ちゅうかん」などの経穴名もそうですし、「おけつ」や「ていしん」など頻繁に用いられるのにJIS第二水準にない漢字が東洋医学の中にはかなりあります。これを表示するために外字を用いるわけですが、業界で統一されているものがなく既に各種が出回ってしまいました。そこで「QL外字」を今回は採用することとしました。この外字であればWindowsだけでなくMacintoshにも対応しており、ユニコードとシフトJISの相互変換をするプログラムが付属していました。また各種外字がQL外字へのコンバートソフトを作成していたり重複部分を同じコードに割り当てているケースが多く、事実上のスタンダードだと判断したからです。
煩雑を避けるためにその他の外字はサポートしていません。今後もサポートする予定はありません。最も混乱するだろうと予想されるものはスクリーンリーダーのPCトーカーもしくはVDMのオプションとして販売されている「拡張辞書」ですが、これには高知システムズ独自のフォントが付属しており、文字コードにも互換性がありません。スクリーンリーダーでは正しく読み上げているのに外字部分を飛ばして点訳されてしまう場合には、お手数ですが各自で登録作業を行ってください。
現時点で点訳エンジンの避けられないケアレスミスを除いては実用レベルでの稼働をしていますので、今後の辞書拡張については必要に迫られた時となるでしょう。中医学や解剖学の用語がもっと充実すればとは思っていますが、他の方から提供されるものを私としては待ちたいと思います。
鍼灸辞書にはQL外字と呼ばれる外字コードを含んだ辞書データがあります。QL外字につきましてはこちらをご覧ください。
QL外字についてはこちら (外部にリンクされています)
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