2007/5/11 最終更新

IBUKI-TENのページ

自動点字翻訳編集システムIBUKI-TEN


自動点訳システムIBUKI-TENを無償で公開しています。
どうぞご自由にお使いください。


更新情報


1.はじめに

 IBUKI-TENは,岐阜大学工学部応用情報学科池田研究室で開発した自動点字翻訳システムです.岐阜県の財団法人ソフトピアジャパンとの共同研究として開発しました.

 IBUKI-TENは,漢字かな混じりで書かれた通常の日本語文章のテキストファイルを入力すると,日本語解析システムIBUKIを用いて文節分かち書きを行い,読み仮名を付与し,さらに点字の規則に則った分かち書き・読みに形を整えて,仮名分かち書きの形で,あるいは点字プリンターやピンディスプレイのコードに変換して出力します.仮名分かち書きの出力に対して校正・編集を行なった上で点字コードに変換することも出来ます.
 
 IBUKI-TENにはIbukiTenとIbukiTenEditという二つのタイプがあります.IbukiTenは校正・編集機能を含まないタイプです.IbukiTenEditは校正・編集機能を含むタイプです.

 IBUKIは我々の研究室で開発している日本語解析システムです.なおIBUKIは,岐阜県と滋賀県の県境に聳える名山「伊吹山」から拝借した名前です.

 IBUKI-TENは、基本的に“非商業的な研究あるいは福祉の目的に限り”、無償で自由にお使い頂けます.IBUKI-TENは、辞書としてEDR辞書(現在の著作権者は通信総合研究所)の一部を使用していますが、その使用条件も基本的には“非商業的な研究あるいは福祉の目的に限り”となっています.詳細は「ibukiTenとibukiTenEditの利用許諾契約書」および「IbukiDLL.dllの無償利用許諾契約書」としてまとめてありますのでお読み頂き、ご了解の上御使用ください.



2. IBUKI-TENの特徴・動作環境



2.1 動作環境

2.2 IbukiTenの特徴 

    


2.3 IbukiTenEditの特徴



2.4 ユーザ辞書

 IBUKI-TENの点訳精度は最終的には辞書に依存します.初期辞書は約30万語(見出し語数)を擁していますが,これで点訳が要求されるあらゆる分野に対応できるわけではありません.そこでIBUKI-TENでは,ユーザが独自に,初期辞書上の単語に対して,削除,読み情報の追加/変更をしたり,新たな単語の追加をすることができます.

<お願い>NEW
ver 0.50より点訳用辞書の見直しをおこないました.以前のバージョン・IbukiTenProで作成したユーザ辞書をver0.50で利用するためにはコンバータによる変換が必要です.

変換方法はIbukiTenEditを起動して,[編集] → [辞書登録]からユーザ辞書メンテナンス画面を出し,そこから[ツール] → [辞書のコンバート]でおこないます.
変換元,変換結果の出力先ファイルを指定すると変換がおこなわれます.
[設定] → [自動点訳の設定]から変換後のユーザ辞書ファイルを指定することで以前のバージョンのユーザ辞書の利用が可能となります.


2.5 未登録語抽出

現在のIBUKI-TENには,漢字未登録語を自動的に抽出する機能があります.テキストを点訳後,IbukiTenでは「未登録語」ボタンを,IbukiTenEditでは,メニュー「編集」「未登録語」を選択してください.以下の画面が表示されます.

未登録語リストの画面写真です

抽出された単語をユーザ辞書に登録することができます.登録したい単語の点訳表記,品詞を修正してください.点訳表記は,ウインドウの該当箇所を左クリックすることで編集可能です.品詞は,編集したい箇所を選択しメニュー「単語」「編集」を選択してください.
見出しの前のチェックボックスにチェックを入れ,メニュー「単語」「チェックした単語を登録」を選択することで辞書登録されます.



4. ダウンロード

ダウンロードされる方は、下のリンクからお願いします.
<ダウンロードはこちら>



5. IBUKI-TENスクウェア

IBUKI-TENユーザの交流の場として掲示板を設置いたしました.
IBUKI-TENに対する要望や、ご意見等もお書きください.
また、IBUKI-TENで利用できるユーザ辞書を公開しております。


5.1 掲示板 

掲示板を利用される方は、下のリンクからお願いします.
<掲示板はこちら>


5.2 専門用語辞書の公開

IBUKI-TENユーザのご好意によっていただいた、専門(ユーザ)辞書を公開しております。
また専門辞書導入方法についても書かれています。
<専門用語辞書の公開はこちら>


6. IBUKI-TENに関するご意見はこちらまで

 IBUKI-TENに関するご意見は、メールで ibukiten_qa@ikd.info.gifu-u.ac.jp までお願いします.


7. 履歴

変更履歴 ×BugFix ◎追加機能 ○改善 I:IbukiTen/IbukiTenEdit T:IbukiTen E:IbukiTenEdit


8. 謝辞

 IBUKI-TENは,池田研究室の歴代のたくさんのメンバーが引き継ぎながら開発を続けてきました。 平成7年度博士後期過程修了・元助手の兵藤安昭君(工博)、平成12年度博士前期課程修了の横平貫志君、早川哲史君、村上裕君、平成15年度博士前期課程修了の岸井謙一君、平成16年度博士前期過程入学の高松大地君、平成16年度卒業の服部剛士君、平成17年入学の水野智美さん達が中心になって進めてくれました。 平成13年度卒の渥美誠君、平成14年度博士前期過程修了の廣間陽君、平成16年度前期課程修了の伊佐治和哉君も大変協力してくれました。 IBUKI-TENの基礎部分は日本語解析システムIBUKIです。IBUKIの開発にはたくさんの学生が関わってきました. 平成10年度博士前期過程修了の若田光敏君、平成13年度博士前期過程修了の辻子純央君、一ノ瀬友紀夫君、平成14年度卒業の高木優紀江さん、平成16年度前期過程修了の伊佐治和哉君、平成16年度博士前期過程入学の石原吉晃君、平成17年度博士前期過程入学の山田佳裕君、そのほかたくさん居て一人一人名前は挙げられません。 IBUKI-TENの開発には池田研究室に在籍したすべての学生が貢献しています。皆さんに感謝します.
 IBUKI-TENの開発を始めるにあたっては、岐阜県立盲学校の先生方(桑原先生にはIBUKI-TENを試用して頂いて,いろいろのご意見を頂きました),障害者生活情報センターぎふ(岐阜アソシア)の方々,岐阜大学教育学部池谷尚剛先生(岐阜視覚障害研究会にお誘い頂き,いろいろと教えて頂きました)など多くの方にお世話になりました. 岐阜県の財団法人・ソフトピアジャパンには資金的な援助もいただきました。これらの方々に感謝致します.
(株)日本電子化辞書研究所(現在の著作権者は、独立行政法人通信総合研究所)のご好意で,EDR辞書を含んだ形でIBUKI-TENを公開することが出来ました.厚く感謝致します.
また全国の多くの点訳ボランティアの方々、視覚障害者の方々に使って頂き、たくさんの貴重なご意見を頂きました.有り難うございました.

平成17年6月  (改:平成12年9月、平成14年12月)
岐阜大学工学部応用情報学科・教授 池田尚志